「全世界で愛される」製品と「世界52カ国で愛用される」製品の違いを知る
広告の神様、デイヴィット・オグルヴィが称賛するクロード・ホプキンス氏著 『Scientific Advertising』 ダイジェスト版。
第七章のテーマは「具体的な情報を掲載する」ことの重要性についてです。
貴社の製品が素晴らしいことを潜在顧客に伝えたい。
これまでにない最高の自社製品であることを知って欲しい。
そんな思いを伝えるにはどうしたらいいのでしょうか?
なんとなくのうたい文句ではなく、具体的に説明する
「世界最高品質」という宣伝文句。
なんだか大げさな気がしませんか?
それに、「何が世界最高なのか?」という疑問も湧いてきますよね。
「世界最高かあ・・・。ちょっと買ってみようかな」と思うほど、現代の消費者の心はピュアではありません。
潜在顧客の興味をひくためには、「世界最高」や「かつてない」などの曖昧でなんとなくの表現ではなく、
具体的な数字や情報を盛り込むことが何倍も効果的だと、ホプキンス氏は説明します。
ここで曖昧なキャッチコピーと具体的なキャッチコピーを比較してみます。
製品の種類 | 曖昧なキャッチ | 具体的なキャッチ |
セールの情報 | 「割引価格です」 | 「15日まで25%引き」 |
シェービングクリーム | 「豊かな泡立ち」 | 「今までの20倍の泡立ち」 |
カミソリ | 「ひげそりを素早くする」 | 「たった78秒でひげそりを終わらせる」 |
― | 「全世界で愛される」 | 「世界52カ国で愛用される」 |
どのケースとも、後者の方が「もっと知りたい」「試してみたい」という興味をそそられませんか。
潜在顧客の利益になる具体的な数字を掲載する
では、具体的なキャッチコピーを作るためには、どのような具体的な情報や数字を掲載したらよいのか?
ここでもまた、顧客の立場にたち、顧客が製品を選ぶのに役立つ数字であることが大切です。
たとえば、次のような情報なら、商品を選ぶ際の参考になりますよね。
製品開発に関する数字
45,990時間をかけて開発した/1億3457万円を投資して開発/37人のエンジニアが協力して開発した
製品の効率性についての数字
ホコリの吸収力が従来より55%アップ
製品仕様についての数字
30%軽量化
目新しさや特別な情報である必要はない
また、広告制作業界の人間にとってみれば当たり前で、あまり価値がないと判断される情報でも、消費者にとっては知りたい情報である場合もあります。
かつて、多くのビール会社は、自社のビールを「ピュア」とうたってきました。
消費者は、「純度が高い」ですとか「琥珀色が透き通った」イメージなど、それぞれにあいまいなイメージが湧くでしょう。
そこで、ある企業が、より具体的な情報を消費者に提示すべく、ビールが空気清浄機つきのエリアで冷やされている写真や、ビールをフィルターに通す際の写真を掲載。
さらに、機械を使用して瓶を4回洗浄している現場や、地下4000フィートからくみ出した水を使用していることを説明しました。
この工程は、このビール会社特有のものではなく、多くのビール会社が行っていたかもしれません。
しかし、消費者にとっては、ただ単に「ピュア」であることをアピールされるよりも、
製品が出来上がるまでの工程を具体的に知れたことで、「信頼」と「高品質」への期待が高まったのです。
同じ文字数でも、具体的な情報を盛り込むことで効果的が倍増することが多くあります。
広告とは、高額な宣伝費を投資した高価なもの。
だからこそ、個人が主張する何倍もの説得力を持たせることができます。
何をどのように主張するか丁寧に検討を重ね、実際にどれが効果的なのデータを積み重ね、より効果的に潜在顧客の「買いたい!」につなげてください。
引用元:
Scientific Advertising
http://www.scientificadvertising.com/ScientificAdvertising.pdf
第八章のマインドマップ
マインドマップをご存知 ですか?
イギリスの著述家、Tony Buzan(トニー・ブザン)が提唱した思考・発想法の一つです。
頭の中で起こっていることを視覚化し、思考を整理し、発想を豊かにします。
マインドマップを描くことで、記憶力が高まる効果も得ることができます。
今回のシリーズでは全章に僕が描いたマインドマップを掲載します。
ただ、このBlogを読むだけでなく、クラウド・ホプキンス氏のバイブルを、僕のマインドマップを参考に、
ご自身の中で視覚化し、想像し、連想しながら展開していってみて下さい。
そうすることで、今回の学びを実際の生活や仕事に活用できるようになります。
それでは次は第九章で!
We tell your story to the world!!