潜在顧客を動かすユージン・M・シュワルツの「商品認知度」
キャッチコピーについては、何度か著名人の名言を交えてブログでご紹介させていただきましたが、ユージン・M・シュワルツ氏は、まだご紹介していなかったですね。
1950年代~60年代にアメリカで活躍し、伝説のコピーライターと言われ、伝説の絶盤書「市場の壁を打ち破るプロ広告作法」の著者でもあります。
彼は、人の心に訴えるキャッチコピーを作るための戦略の一つとして、潜在顧客をステージ別に詳しく分析することを提案しています。
少し古い記事なのですが、日本語で上手くまとめたブログ記事を見つけましたのでご紹介させていただきます。
当ブログで連載を始めた「クロード・ホプキンス氏著 『Scientific Advertising』を読み解く」の連載でも、ご説明させていただいていますが、
有効な広告を作るためには、読者・潜在顧客の立場で考えることが欠かせません。
お得感を打ち出す広告、機能のユニークさを打ち出す広告、スタイリッシュさを全面に出す広告など、発信できるメッセージは多種多様。そんななか、どんな広告が一番効率的に潜在顧客の「買いたい」を生み出すのか。。。
シュワルツ氏は、ターゲットとなる潜在顧客を「商品認知度」により5つのステージに分類し、ステージ毎に、心を動かすメッセージが異なるといっています。
潜在顧客を細分化し、「買いたい」を生み出すキャッチを作る
シュワルツ氏によると潜在顧客は次の5つのステージの「商品認知度」に分類されます。
- すでに商品のことを知っているし、欲しいと思っている。
- 商品のことを少しは知っているが、欲しいとは思っていない。
- 商品の機能を必要としているが、あなたの商品は知らない。
- 商品の必要性は感じているが、あなたの商品がその必要性を満たしてくれることに気づいていない。
- 商品を全く知らない。欲しいとも思っていないし、その必要性も感じていない。
確かに、それぞれのステージによって、潜在顧客の欲しがっている情報は違い、売り手は商品をアピールする方法をステージ別に変えた方が効果的ですよね?
潜在顧客を動かすキーメッセージは、ステージ毎に異なる!
たとえば、ステージ1のすでに商品を欲しいと思っている潜在顧客であれば、商品価値や特徴を示すキャッチフレーズ、またはお得感を打ち出すだけで、充分に食いついてもらえる可能性があります。でも、この方法をステージ5の商品を欲しいとも思っていない潜在顧客に使っても、的外れ感がありますよね。
ステージ3と4は似ており、実際オーバーラップします。実は、大抵の商品の潜在顧客はここに集中していると言われています。このステージの顧客は、自分のニーズは自覚しているものの、どんな商品が自分のニーズを満たすのかを知らないという状況です。その状況をくすぐるヘッドラインを作り、潜在顧客の行動を促す必要があります。
ステージ5の何も知らない潜在顧客には、商品のカテゴリーやコンセプトを提案することが必要になりますよね。
ヘッドラインは、コンテンツと顧客を結びつける重要な架け橋。見当違いなヘッドラインでは、求めている潜在顧客を惹きつけることができません。効率の悪いヘッドラインを作るために労力を使うことは、避けたいところですよね。キャッチコピーを作る前に、ターゲットとする潜在顧客がどのステージなのか、もう一度分析してみると良いかもしれません。
コンセプトは全く同じ!翻訳とキャッチコピー
ちなみに、オーディエンス(読み手、聴き手)を分析することが大切なのは、実は翻訳も同様なんです。言葉や国が変われば、オーディエンスは変わります。また、文書の目的によってもオーディエンスは変わります。オーディエンスが変われば求められる形式も、有効にメッセージが伝わる方法も変わってきます。翻訳する文書のキーメッセージをしっかり分析し、そのキーメッセージが一番伝わる方法で翻訳することで、より的を得た、質の高い翻訳が実現します。
例えば、原文に忠実に翻訳した英文は、書き手にとって完璧な翻訳かもしれませんが、実際に読んだり聴いたりするネイティブにとってはどうでしょうか。
英語圏の方の文章の好みや、コミュニケーションの方法、文化の背景をきちんと理解していなければ、その文章は心に届きません。
訴求力がないのです。
弊社では、いかに有益な情報にローカライズできるか、そこを最終目的としてクライアント様のグローバルコミュニケーションのサポートをさせて頂いております。
自社の海外向けメッセージ、大丈夫?と今、不安になった方はお気軽に私まで(mia@iinetto.com)、あるいは、弊社無料査定ページ(http://iinetto.com/satei/)よりご相談ください。
参考サイト:
MarkeZine 「「認知度」を無視したら傑作コピーも墓場行き!段階別アプローチセオリー伝授します」
http://markezine.jp/article/detail/15681
Igial Marketing Agency 「あなたのキャッチコピーがお客さんに響かない理由」
http://presentnote.com/why-your-catch-copy-doesnt-catch-prospects/
参考文献:
Breakthrough Advertising Review-Eugene Schwartz-The Most Important Lessons from the Greatest Copywriting Book
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Mia Omatsuzawa 大松澤実絵
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