EdgeRank Checkerが行った新たな調査で、タイムラインはファン・エンゲージメントに影響していないことがわかりました。 これはタイムラインがFacebookのページ・エンゲージメントを劇的に改善するものだという最近の報告に反する結果となりました。
少数のFacebookページしか調査されていないこと、また調査対象となったページはその新しいタイムラインのレイアウトで大いにメディアで取り上げられたことなどを受け、そういった記載内容を受け流した人もいるようです。 おそらくメディアへの露出のおかげでより多くのエンゲージメントを得ていただけのようですね。
タイムラインでエンゲージメントが改善されるという調査結果は私には理解できませんでした。というのもエンゲージメントのほとんどはFacebookユーザーのニュースフィードで発生しているからで、ページではないからです。 タイムラインはページの見た目を変えているだけで、EdgeRankもFacebookユーザーがどう体験するかにも影響していません。
2パーセント未満のユーザーしかファンページに戻らない、そして、FacebookはFacebookマーケティング会議で、わずか平均17パーセントのファンしか自分のニュースフィードのファンページ投稿を見ていないと認めた・・・ となると、なるほど。 タイムラインがFacebookの知名度を決める、と思っているのならFacebookマーケティングの基本を知らないことになるのではないでしょうか。 つまり投稿とEdgeRankで決まるのであって、ページの見た目ではないということです。
EdgeRankCheckerの行った新たな調査では3500のFacebookページが対象となりました。 早期(3月26日まで)にタイムラインに変更したページと未変更のページを比較した結果、すべてのページの投稿について交流数が減少しているということがわかりました。 タイムラインに変更済みのページの方が減少数は少なかったですが、メディアへの露出でFacebookページに関心が多く集まったことが原因と思われ、これは長くは続かないでしょう。
タイムラインへの変更はこの一回だけなので、多くを得ることはありません。 もし何か得たとしたらこの先取り上げるべきだと思います。 自社のタイムラインページに人を惹きつけようとカバー画像を変え続けることもできる、でもこれを嫌がるファンも出てくるのではないでしょうか。 そしてファンに嫌われ、投稿にコメントされたりしたら単にEdgeRankの票を傷つけ、今後のファンへの知名度を下げることになってしまいます。
EdgeRank Checkerは調査でこう話していました。
「タイムラインは企業のエンゲージメントに直接的影響を与えないということをこれらのデータは暗示しているようだ。エンゲージメントの大多数がニュースフィードで発生していることをふまえると、これらのデータは当然だ。タイムラインはニュースフィードの内容には直接的に影響を与えていないからだ。」
企業の経営陣はタイムラインに変更したからといって重大な損失を受けることはないと確信してほっと一安心できるでしょう。ほぼすべてのエンゲージメントはニュースフィードで発生し、ページ自体ではないということです。Facebookがどんなにページの見た目を変えても、エンゲージメントに大きな影響を与えることはほとんどないのです。つまり企業経営陣は今まで通りニュースフィードでエンゲージメントを最大限に引き出すことに尽力すべきだ、ということでもあると思います。
もっとエンゲージメントを獲得されたければ、答えは一年以上前から変わっておらず、よりたくさんの「いいね!」やコメントを得てEdgeRankでもっと多くのファンに投稿を広めること、そしてスポンサー記事広告を設定することではないでしょうか。
皆様はこの調査結果をどう思われますか?
Mia Omatsuzawa 大松澤実絵
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