貴社の顧客データベース、Facebookがなくなっても確保できてますか?
ソーシャルメディアは現代のビジネスに欠かせないツールといわれるようになって早数年。
中小企業から大企業まで、FacebookやTwitterをマーケティングツールとして有効活用するノウハウを日々模索し続けています。
実際に、米国でソーシャルメディアを使ってマーケティングを行っている中小企業の80%が、Facebookを最も活用していると答えています(次いでLinkedIn およびTwitter)。
Facebookを使用する目的は多々ありますが、「顧客の獲得」、「ネットワークの構築」、「ブランドの知名度の向上」が主な理由として挙げられています。
日本企業にとっても、今やFacebookが重要な「顧客データベース」となっているのではないでしょうか。
しかし、Facebookや人気ブログプラットフォーム(アメブロなど)は、自社のコントロールが及ばない「顧客データ管理システム」であることを認識していますか?
自社の顧客データベースを、他社に提供しているといっても大げさではないでしょう。
まだ日本ではあまり大きく取り上げられていませんが、先月初旬に発表されたFacebookの方針変更は、Facebookを使用した顧客ベースの構築について、考え直すきっかけになりそうです。
欧米ではこの方針変更についての様々な意見、見通しの記事が、ここ1週間行き交っております。
無料マーケティングツールの終焉
Facebookは、来年の1月より、有料広告オプションを使用せず(つまり通常のタイムラインへの投稿を使用して)投稿される広告的な内容については、ニュースフィードへの表示を大幅に削減することを発表しました。
つまり、今まではFacebookに無料で投稿し、顧客を商品販売ページに誘導できていたものが、有料広告を使わないと効果的に商品の販売が行えないようになってしまうのです。
これは、Facebookを主なプラットフォームとして小売りを行っている企業にとっては(たとえば、Facebookに商品をアップして、リンクを張り、そこから購入ページに誘導し購入する仕組み)、Facebookが無料・格安で使用できるビジネスツールではなくなることを意味しています。
ある中小企業では、従来に比べ通常投稿(有料広告をしない無料投稿)を通した売上が、すでに激減しているということです。
今年、有料広告に毎月$1200投資した事業主の女性は、来年Facebookを使用して事業を続ける場合、毎月$1500支払わなければ同年同様の売上は見込まれないと算段しています。
さらに、今回の方針転換は、Facebook上で商品を販売していないビジネスにも大きな影響を与えます。
Facebookを使用したビジネスの弱点
弊社の過去のblogでも紹介しているのですが、Facebookをビジネスで使用する際に問題になってきたのは、顧客データベースは誰のものかということです。
(詳しくはこちら 「なぜ自社Blogである必要があるのか?」)
Facebookのモデルでは、基本的にプラットフォームを「借りて」顧客データを構築している形になります。
そのため、必死で増やした「いいね!」、つまり 顧客データベースも「借りて」いるプラットフォーム上に存在する限り、Facebookの一存で削除されることや、使用できなくなることがあり得るのです。
今回のFacebookの方針転換から、この「Facebookの一存」が実際に起こりえること、そしてその影響が多大であることを我々はキャッチしなければなりません。
無料で簡単なマーケティングツールとして、多くの企業がその活用方法を模索している中でのこの発表。
今後ソーシャルネットワークを使用したビジネス全体にどのような影響がでるのでしょうか….
顧客データベースは他社のプラットフォームに依存せず、自社で構築することをお薦めします。
自社で構築する方法については、今後のBlogでも改めてご紹介させていただきます。
顧客データベースは、企業にとって命綱です。
他社のプラットフォームを使用するということは、大きなリスクであり、自社の財産を構築できていないことをお忘れなく。
引用元: The Wall Street Journal
New Facebook Rules Will Sting Entrepreneurs
http://online.wsj.com/articles/new-facebook-rules-will-sting-entrepreneurs-1417133694
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