あなたの日本語、日本人に伝わっていますか?
– Plain Japanese –

日本語もグローバルスタンダードに

先日「あいまいな日本語からいい英語は生まれない 」にて発信させていただきましたが、
日本人は冗長的であいまいな表現を好むため、文章の内容が非常に分かりにくくなる傾向があります。
せっかくのレポートも読み手に正しく、わかりやすく伝わらなければ全く意味がありません。独りよがりな日本語ではなく、読み手の立場にたって一度ご自身の文章を読んでみてください。

日本語も英語も分かりやすいライティングをするコツは一緒です。
1文をできる限り短くし、シンプルな構造にすることです。

では、日本語の場合の1文の文字数の目安は?
人間が情報を保持できる時間は3秒だそうです。そして1秒間に読むことができる文字数は10文字程度。

ですから目安は「10字×3秒=30字」です。
行政文書なのは特性上30字で納めることが難しいため、60字が目安です。

1文を短くするこつはこちらのサイトをご覧ください!
http://csms-seo.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/sentence-45e8.html
弊社では、企業様の海外IR資料の企画・制作・翻訳のお手伝いをさせていただいております。
決算短信の定性情報でよく見かけるのですが、かかりが多く、表現があいまいな、非常に文章の長いレポートを拝見する機会があります。
ネイティブの日本人でさえ、かかりがどこなのか、言いたいポイントが何なのか、もはや理解できない文章になっているのです。

特に業績が悪化した場合などは、原因と結果をあいまいに表現したいという背景があるのでしょうが、内容を理解できないレポートをだれが読んでくれるのでしょうか?

1文に1トピック、30字以内、このルールを実践するだけでぐんと読みやすく、理解しやすい文章になります。

英語化を前提とした文章であれば尚のことです。
伝えたいポイントが明確な文章であれば、英語に翻訳しても間違った理解で翻訳されることはありません。

ビジネス文書は特に、グローバルスタンダードなPlain Japaneseにしていくべきではないでしょうか。
是非、実践してみてください!

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不思議発見!数字から見る文化の違い

十進法と十二進法

以前弊社が協賛で開催させていただいたTOEIC講座の講師、松岡先生が度量衡の観点から欧米と日本の文化や歴史の違いを感じられたという小話をご紹介させていただきます。

中学生の時に十進法と十二進法の授業を受けたご記憶はあるかと思います。
国によって進法の使用は異なり、今も尚、我々の日常生活にも密接に関り使用されています。

十二進法とは、12を低とする位取り記数法。10でなく12が低となった由来は、人差し指から小指の節で数を数えたことではないかと言われています。

一方、十進法はヒトの10本指で数える風習からきていると言われています。中国、ベトナム語は完全なる十進法の数詞を使用しており、中国語から輸入されている数詞を使用している朝鮮語、日本語、タイ語もそれに準じています。

十二進法を使用している欧米の数字表記は13のところで10を表す -teen に切り替わりますね。

さて本題である、松岡先生の幼少の体験談です。

子供のころ文房具屋にいき、鉛筆を1ダース購入されたそうです。
そして鉛筆のキャップも購入されました。

鉛筆1ダースは12本入り。かたや鉛筆のキャップは5本入り。
鉛筆のキャップは3セット購入しなければ足りないのです。

ダースという単位は十二進法のルールである欧米から生まれた単位であり、日本では十進法が主に使用されていますので5で割り切れる単位が1セットであることが多いですね。

松岡先生は子供心に欧米と日本の数字の感覚の違いを感じ取られたそうです。
非常に興味深いですね。
そして、子供心になんて消費者に優しくない規格なのだろうと思われたのでしょうね。

松岡先生はロンドンに留学されていたのですが、イギリスは特にアングロサクソンの十二進法とローマの十進法が混在していてややこしい国だそうです。
ちなみに『パルプフィクション』の冒頭では、ジョン・トラボルタがフランスで「チーズ・クォーター・パウンダー(1/4ポンド=113g)」を「チーズ・ロワイヤル」と呼ぶのはフランスがメートル法(metric system)で、ポンドという単位がわからないからだ、なんて馬鹿にするシーンがあったりもします。

また、アメリカンスクールに通う子供の会話を聞いていて面白いことに気づかれたそうです。
日本語と英語を混在して会話をしているのですが、不思議なことに度量衡が混在することは絶対にないのです。
これは「ルビンの壺」のように両方を同時に認識することはできないからだと言われているそうです(ゲシュタルト心理学)。

もう一つは私の経験から。
弊社では海外向けInvestor Relation(IR)のサポートを強みとさせていただいております。
具体的には決算説明会資料は決算短信、アニュアルレポートの英語版などの企画・制作、翻訳や英文ライティングです。

決算短信の財務諸表や定性情報には具体的な数値表記が頻出されます。

例えばこういった英文を翻訳する場合、

例文(日本語)
今期は、石油の市場価格高騰の影響により、経常利益が1億3千万円下落し、前年同期に比べ、1千5百万円の減益となった。

1億3千万円をみなさんは英語でどう表記しますか?
1,300 million でしょうか?

我々日本人の感覚からすると、百万の単位で区切った表記のほうが数字のイメージがつかみやすいですよね。
実は欧米人の感覚であると、ここは0.13 billion と表記したほうが数値的感覚でぱっと理解しやすいのです。

1億円 = 0.1 billion = 100 million

自然に使用している数字の単位からも欧米と日本の歴史の違いが表れていますね。
では、決算短信の数値表記はbillionを使用するべきなのかmillionを使用するべきなのか。

結論は、できる限りbillion表記にすることを推奨いたします。
数値的な感覚がつかみやすいことが大きな理由の一つです。

ただし、数値の単位が小さいにも関わらず、billionを使用されると逆にそれはわかりづらくなってしまいますので、その場合はmillionを使用してください。

目安は1億の単位がある場合はbillionを使用する。
千万単位である場合はmillionでしょうか。

一番重要であることは、読み手の理解しやすい単位を使用すること。
そして翻訳の過程で数値の単位を間違えては決していけないということです。
英語版のリリースをお急ぎなのであれば、「スピード、正確性」を重視し、翻訳の際のミスを軽減するためにすべてmillion表記にすることも一つの手段です。

翻訳会社や社内の翻訳担当者様に依頼する際、欧米向けに発信するにあたり、数値表記、翻訳のスタイルについて事前に決められておくと、IR担当者様の手間がぐっと省けるのではないでしょうか。

– 数字の表記方法
– FYの表記方法
– 財務諸表の参考元(ここは非常に重要です。注意点も多くあるので今後のBlogでご紹介させていただきます。タクソノミの財務諸表の表記や、日系の同業他社の財務諸表を参考にされることが100%正しい表記とは限りません)
– 使用フォント
– Power Point であれば使用するバージョンの指定

何が正しいのだろう。どちらがネイティブにとって理解しやすいのだろう。
そんな疑問があれば弊社までお気軽にお問合せください!

引用元
http://isyoichi.seesaa.net/article/292635012.html

Change the world

 

皆様、月間ユーザー数4,600万人、同投稿コメント数800万以上という、膨大なサイト訪問者数を誇ることで、お化けサイトとも呼ばれている、ハフィントン・ポストをご存知ですか?

日本でも昨年5月に朝日新聞社と合弁し、ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパンを開設しています。
弊社ではサイトのローンチの記者会見にて、創設者のアリアナ・ハフィントン(Arianna Huffington)氏、CEOのジミー・メイマン(Jimmy Maymann)氏の通訳のお仕事をさせていただきました。

アリアナさんは私の尊敬して止まない女性経営者の一人でです。
お仕事を通じてご本人と直接お会いし、いろいろとお話をさせていただき、また、その際にお嬢様もご同行されており、お仕事の面だけでなく、母としてのアリアナさんなども見ることができ、またとない感動の一日となりました。

アリアナさんの本日のFacebookの投稿で、2013年のSmith College の卒業生に向けてスピーチされた内容がご紹介されていました。

その内容がとてもステキだったのでシェアさせていただきますね。

Arianna_Huffington

https://www.facebook.com/AriannaHuffington?fref=ts

Don’t just take your place atop the world.

Change the world.

現状の世界を上り詰めるのではなく、

世界を変える人になってください。

私なりにかなり意訳させていただいておりますが、皆様にアリアナさんのメッセージが伝わるとうれしいです。

アメリカから紙の媒体(新聞)という存在をなくし、ウェブ上でのニュースサイトという新しいメディアを作った先駆者です。
公私ともに大変苦労されているアリアナさんだからこそ、発信できる言葉、伝わってくる言葉だなぁと、ただ感動してしまいました。

パワー全開、さぁ今週も頑張ろう!

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3.11

Our thoughts and prayers are still with all of those so terribly affected by the March 11, 2011 disaster in Tohoku.

東日本大震災から早くももう3年経ちました。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の皆様の「復興」のため、これからもできることをしていきます。今日という日を忘れません。

2014年3月11日 大松澤 実絵

見た目にもこだわりたい!美しいレイアウト
– Plain English Part11 –

フォント・レイアウトにこだわっていますか?
良いドキュメントであるポイントは内容だけではありません。

日本語は1語が同じ幅のため、箱組のレイアウトが見やすいとされていますが、欧米言語は主にワード単位がいくつか集まって文章が成り立っているため、箱組にすると非常に見づらいレイアウトになってしまいます。

それぞれの言語の特性を理解し、それにあったレイアウトにすることで、ネイティブにとって見やすい、読みたくなるウェブサイトやレポートを制作することが出来ます。

内容がいかに素晴らしくても見にくいレイアウトでは、誰も読みたいとは思いません。
是非、フォントやレイアウトにはこだわって制作をしてください。

前回のBlog「意外と知らない、英語と日本語のレイアウトの違い–Plain English Part10 –
でご紹介させていただきましたレイアウトに引き続き、更に細かいレイアウトのコツをご紹介いたします。

– 行間(ラインスペーシング、レディング)
行と行の間隔を調整し、テキストの密度や可読性を調整してみましょう。
行間を十分にとることで、長い段落でボリュームのある読み物でも見た目の風通しがよくなり、読者に読んでみようという気持ちを起こさせることができます。

通称「ベタ組」と言われるスペースを空けずに文字を配置する方法は、息苦しく読む気をなくさせてしまいます。最低でも2ポイントは空けるようにしましょう。

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11/15が最も行間を広くとっています。11/11に比べ読みやすい印象を受けませんか?

–  行の文字数
理想的な行の長さは32文字~64文字と言われています。
これ以上長くなると、読んでいくうちに文字を追うことが困難になる場合があります。
文字サイズが小さければ小さいほど行の長さは短くするとベターです。
新聞や雑誌などを見るとわかりますが、情報開示資料と異なり、ページの端から端までびっしり文字が並んでいることはほとんどありませんね。

段組みにするとさらに素早く大量のテキストを読むことが出来ます。平均の段組みは25文字~40文字とされています。
その際、段組みと段組みの間に十分なスペースを空けることを忘れずに。

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一番上の例が、非推奨の端から端までテキストを並べた例。二番目が文章の長さを調整したもの。三番目が箱組の例です。

–  段落の長さ
ぎゅうぎゅうに詰まっている読み物を、見た目を風通しのよい印象に変えるコツの一つに、段落を出来るだけ短くするというテクニックがあります。
これは最近の日本語のBlogなどのレイアウトでも主流になりつつありますね。

また、出来る限り箇条書きで情報を列挙することで、読者が流し読みすることが出来、情報が頭に入りやすくなります。

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–  表の使用
伝えたいことを何も全てをテキストで列挙する必要はありません。
テキストの内容を表に書き換えることで、読み手は素早く明確な情報を入手することができます。
Afterのように表にまとめることで同じ情報量でもテキストの分量を減らし、パッと見て情報を理解することができますね。

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– グラフィック
表と同様にグラフィックを使用することも情報をすばやく明確に伝えることができるポイントです。
The Visual Display of Quantitative Information」の著書として有名なEdward R. Tufte氏はグラフィックの重要性と価値についてこのように述べています。

究極のグラフィックとは、定量的情報を論理的に考えるためのものである。一連の数字を表現したり、それを更に掘り下げたり、または簡潔にまとめるのならば、それらのデータをグラフィックとして視覚化すること最も効果的である。さらに統計情報を分析し伝達するための手法として、洗練されたデータグラフィックは簡潔でありながらも高い効果を発揮することができる。

At their best, graphics are instruments for reasoning about quantita¬tive information. Often the most effective way to describe, explore, and summarize a set of numbers—even a very large set—is to look at pictures of those numbers. Furthermore, of all methods for analyzing and communicating statistical information, well-designed data graphics are usually the simplest and at the same time the most powerful.

同書の51ページでは、優れたグラフィックを作るための基本原則にも触れています。

優れたグラフィックは限られた空間の中で、読み手に最小限の時間の中で、最大限の情報を提供することができるものである。
また、優れたグラフィックは本当に伝えなければいけない情報を正しく伝えられるものである。

Graphical excellence is that which gives to the viewer the greatest number of ideas in the shortest time with the least ink in the smallest space.
And graphical excellence requires telling the truth about data.

- デザイン
グラフィックのデザインは懲りすぎずシンプルにしましょう。
一番重要であるデータが目立つよう、不要な要素は出来る限り省きます。
ややこしいデザインにすることで、大切なデータが見づらくなることが一番残念なケースです。

必要のない3Dエフェクトやドロップシャドウ、パターン、グリッド線を乱用することで、肝心な数値がいまいちわからなくなってしまうような下記のグラフィックがいい例です。

prainenglish11-5上の3Dの図ですと、数値を見分けることが下の図に比べて困難であり、かつクオーターの比較がしづらいですね。

–  ビジュアルの比率
基準値がゼロで始まっていないグラフィックは差異を歪める可能性があるので、使用は避けましょう。
下記の棒グラフを見ていただくとお分かりいただけると思いますが、ゼロ以外の基準値は読み手に数値判断を誤らせます。

prainenglish11-6– 時間の流れ
基本的なところですが、時間の経過に伴う情報を示すグラフィックの場合、時間は過去から未来に向かって流れるように明示してください。
Beforeの図では、ぱっと見た瞬間に時間の経過と共に収益が減少しているような印象を与えてしまいます。

prainenglish11-7

– データの順序
読み手が情報を素早く理解できる表示方法にしましょう。例えば、海外株式市場の年次リターンを示した下記のリストはアルファベット順ではなく、数値の大きい順に並べるとわかりやすいですね。

prainenglish11-8
11回に渡ってお伝えしてきた米証券取引所発行「A Plain English Handbook」ダイジェスト版、いかがでしたでしょうか。

欧米ネイティブ目線で書かれたガイドブックを読むことで、グローバルスタンダードで良いとされている英語がどういったものなのかをご理解いただき、海外とのコミュニケーションや社内教育、英語力アップのお役に立てていれば幸いです。

引用元:https://www.sec.gov/pdf/handbook.pdf

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ユーザー環境に左右されない安心のWebフォント

SEO対策とデザイン性をアップするWebフォント

以前のBlog「スティーブジョブズも愛したタイポグラフィ」でフォントの効果や使い分けについてご紹介させていただきました。

ウェブサイトでフォントを使用する際の注意ポイントは、ユーザーの端末(MacやWindows)にないフォントを使用すると環境によって違う見た目や文字化けを起こすケースがある点です。
一般的なフォントを使用すればさほど見た目に違いはでませんが、デザイン性の高い凝ったフォントなどは特に要注意です。

しかしそんな悩みを解決してくれるフォントがあることをご存じでしたか?
それがWebフォントです。

Webフォントとは、サーバー側から指定したフォントをサーバーから表示させ、ユーザーの端末に指定フォントが存在しなくてもWebブラウザ上で表示させることが可能なフォントです。

また、特殊なフォントは画像化してWebサイトにアップすることが多いですが、Webフォントを使用してテキストでアップすることが可能になりますのでSEO対策になります。

フリーのWebフォントをいくつかご紹介させていただきます。

Google Fonts
https://www.google.com/fonts

IPAフォント
http://ipafont.ipa.go.jp/index.html

M+FONTS
http://mplus-fonts.sourceforge.jp/

VLゴシックフォントファミリ
http://vlgothic.dicey.org/

使用方法も簡単で、自社サーバーにフォントをアップするだけです。

従来は環境を考慮する上で、フォントの使用は限られていましたが、Webフォントを使用することで、見た目と検索キーワードが重要となる見出しやキャッチフレーズにはもってこいですね。

引用元:
http://www.hp-stylelink.com/news/2013/08/20130829.php
http://kuwazukiraiki.com/web-2/4126

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あいまいな日本語からはいい英語は生まれない 
–Plain Japanese-

日本人はあいまいさを愛し、欧米人は明確さを求める

翻訳をする中で最も難しいのは、あいまいな日本語を翻訳する場合と英語特有の言い回しを日本語に翻訳する場合です。

あいまいな日本語の一例

1. ぼかし

「あの件については、あれでいいですね?」
「ああ、そのように取り計らってくれ」
「~と 思われます」
「~と考えられます」
「~と言ってもいいでしょう」
「~ではないかと思います」

などの「あれ」とか「これ」といった「こそあど」言葉を使う表現。語尾をにごす表現。はっきりとした断定を避ける表現。

2. なぞらえ

自分の意見を第三者(それも権威ある人物など)や書物などの存在を借りて間接的に表現しようとする方法。

日本語では、責任回避の心理が大きく働いているのに対して、英語では、自説をより強調するために使われるのが大きな違いです。また、「前例がない」というときの「前例」もこの「なぞらえ」の心理が働いていると考えることができます。

3. うちけし

「やはり」
「いちおう」
「~じゃないが」
「いやいや、そんなことはありません」

など、いったん述べた自分の意見をいちおう「否定(打ち消し)」しておくという心理に基づいた表現。

引用元:http://www.rondely.com/tuben/JpnEng2.htm

これに反して、欧米圏ではこういった曖昧さや不明瞭の許容範囲は狭く、「率直で効果的な」コミュニケーションが求められます。

日本企業の決算短信の定性情報の文章においても、あいまいな部分が多く、海外投資家に向けるとき、もちろんケースバイケースではありますが、日本語の原文に忠実に、あいまいな文章のまま翻訳して良いのだろうかと思うこともあります。

「あいまいさ」は我々日本人の大切な文化なのですから、これからも大切にしたいと思っています。

ただ、グローバルに展開することをお考えなのであれば、スピーチも資料も全てが多言語化することを想定してPlain Japaneseでライティングすることをお薦めいたします。あるいは、グローバル仕様にライティングも調整していくと良いかと思います。

Plain Japaneseとは?

次回からはPlain Japaneseに触れながら、どういった日本語を英訳することに苦労したか、具体的な例文を挙げてご紹介いたします。
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社員をやる気にさせる魔法の名言

米航空宇宙局(NASA)でも成功しているモチベーションアップのルール

 

星の王子様の著者として有名なアントワーヌ・ド・サン。

彼の数ある名言の中からとても興味深い名言を一つご紹介いたします。

Antoine_de_saint

“If you want to build a ship, don’t drum up people to collect wood and don’t assign them tasks and work, but rather teach them to long for the endless immensity of the sea.“

「船を造りたいのなら、男どもを森に集めたり、仕事を割り振って命令したりする必要はない。代わりに、彼らに広大で無限な海の存在を説けばいい。」

http://ja.wikiquote.org/wiki/アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

 

男どもに、ただ、木を切ってこい、運んでこい、というだけではその仕事は魅力的でなく、やりがいも感じられない。

でも、彼らに船で出る海の素晴らしさを説き、その素晴らしい海に出る船を作っているという誇りを感じさせれば、その仕事はロマンにあふれる魅力的な仕事になり、夢中になって働けるのです。

 

この名言を実行して成功している米航空宇宙局(NASA)で働く清掃員の事例があります。

 

一方の清掃員に仕事について尋ねると,「やりがいがない」と答えました。「せっかく掃除をしても,すぐにみんなが汚してしまう」などと愚痴ばかりこぼすのです。ところが,もう一方の清掃員は違いました。「この仕事は名誉な仕事だ。我々は人間を月に送り込んでいる。私の仕事は,宇宙ロケットの故障を防いでいるのだ」。

この違いは,管理者が発した動機付けの差にありました。

前者の清掃員の管理者は,彼にただ一言「きれいにせよ」と言っただけでした。しかし,後者の清掃員 の管理者は,彼にこう伝えました。「この掃除はとても重要な仕事です。小さなゴミやチリ一つでも,ロケットエンジンの故障の要因になり得るからです。あなたにしっかりと清掃してもらわないと,月に向かうあの宇宙ロケットの打ち上げは成功しません」。

引用元:http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20090603/171211/

 

どんな仕事にも意義があり、その仕事をする従業員がいなければ大義は成し遂げられない。

アントワーヌ・ド・サンの名言を読み、弊社の企業理念、使命について、社員に伝え続けていかなければならないと、改めて胸に留める機会となりました。

 

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Japlish!

和製英語の怖さ

和製英語と言われるカタカナ表記の日本語を私たちは日常的に目にしますね。
何年か前に過剰なカタカナ表記が新聞紙面に氾濫し、出来る限り日本語での表記に戻そうという動きもありました。

発音が和製になり、ネイティブにはそのまま伝わらないという危険性もありますが、和製英語になる過程で全く別の意味に解釈されていまっているパターンがあります。
これが、間違ったコミュニケーションを生む一番の怖さです。

具体的な例をおもしろくまとめたサイトをご紹介させていただきます。

http://nihonshock.com/2009/09/katakana-mysteries-6-loan-words-japan-got-wrong/

間違った理解をしないためにはどうしたらいいのか?
日常的ネイティブの方とコミュニケーションをとる。でもそんな環境にいる日本人の方は少ないと思います。
まずはじめの対策案として、作成元が海外の記事を読むことは、和製英語を間違って理解することを回避するだけでなく、日本を海外視点で見ることもできますのでお勧め致します。

弊社スタッフがRSS(定期購読)しているサイトを少しご紹介いたしますね。

Wall Street Journal
http://jp.wsj.com/home-page

Japan Real Time
http://realtime.wsj.com/japan/

※Wall Street Journalの原文記事(英語)は有料会員のみ閲覧可能ですが、Japan Real Timeは無料で確認が可能です。(一部原文記事がないものもあります)

次回のBlogでは海外の有益な情報を簡単に入手するアプリについてご紹介させていただきます。

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2月19日(火)グローバル企業の為の企業カルチャー浸透セミナーを開催いたします。

従業員満足度が高い海外企業の共通点

弊社もようやく3期目突入です。一緒に働く仲間も増え、当たり前のことですが、ますます責任についてや、会社のリーダーとしてどうあるべきかなど、考えるようになりました。弊社の場合、多言語の翻訳を取り扱っている為、働く仲間もさまざまな国の方々です。
そこで、アメリカの企業で、従業員にとって働きがいがあると評価されている企業の共通点を調べてみたところ、大きくわけて以下の3点でした。

1.No rules just for the sake of rules
(形式だけのルールはない)

2.A corporate mission that employees can believe in
(従業員にとって、会社の使命に意義がある)

3.Adding value to employees beyond salary
(会社が従業員に対して、お給料以外の価値を与えている)

従業員満足度の高い会社として、Google, Zappos(ザッポス), Whole Foods Marketなどが有名ですね。

Googleを例に取りあげると、 仕事の20%の時間を自分の興味があるプロジェクトに使うことができ、その成果を定期的に発表するそうです。
この結果、Google AdWordsGoogle Labs などが生まれました。

続いて、靴の通販会社で、2009年11月にAmazonが同社史上最大の買収額で買収したZappos。
Amazonは買収時点でZapposが扱う靴などの商品をすでに取り扱っていたにもかかわらず、Zapposを独立したブランドとして存続させました。これは、重複や余剰などの冗長性を嫌うアメリカ式のマネジメントからすると、AmazonがZapposのブランド価値をいかに高く評価しているかわかります。

Zapposの第一のプライオリティーは企業文化。カスタマーサービスに関するルールがなく、対応時間の制限もなければ、それぞれに権限と予算が与えられており、お客様の心を動かす為ならば、「ほとんど何をしても良い」といった斬新なルール。そこから生まれたさまざまな感動のストーリは様々な記事で取り上げられています。

今回、アメリカ進出サポート実績No.1の株式会社イマジナ様と共同で、「グローバル企業の為の企業カルチャー浸透セミナー」を開催させていただきます。海外に拠点のおありの企業様を中心に拠点先のグローバル環境において、多様な価値観を持つ社員が何を求めているか、そして企業理念を具体化し、どう社内外に浸透させていくのかを、豊富な成功事例をもとにお話しいたします。

ご興味のある企業様はinfo@iinetto.comまで、ご連絡いただければ幸いです。
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